「この子、ディズニープリンセスが大好きなんだな」
幼稚園に通っていたころの娘を見て、私はずっとそう思っていました。
園で使うハンカチ、箸、ランチマット、巾着、手提げバッグ……。
娘が欲しがるものは、なぜかディズニープリンセスのグッズばかり。
家に帰ってきても、
「今日、プリンセスごっこして遊んだ!」
という話がよく出てきました。
当然、私は「娘はプリンセスが好きなんだ」と思っていました。
ところが、ある日。
娘から衝撃のひと言が飛び出しました。
- 「私、プリンセスよりプリキュアのほうが好き」
- プリンセスが好きだったわけではなかった
- 3~4歳なりに「みんなに合わせる」努力をしていたのかも
- じゃあ、本当に好きだったのはプリキュア?
- プリキュアも、ずっと好きだったわけではなかった
- 「キャラクターが好き」とは限らない
- 下の子はプリンセスもプリキュアも通らなかった
- 子どもの「好き」は、年齢や友達、きょうだいにも左右される
- 今は「本人が気に入ったもの」を一緒に選ぶ
- 子どもの「好き」は、案外複雑
- 最後に
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「私、プリンセスよりプリキュアのほうが好き」

「えー!そうだったの?」
思わず聞き返してしまいました。
私はてっきり、娘はディズニープリンセスが大好きなのだと思っていたんです。
そのうち「ディズニーランドに行きたい!」と言い出すのかな、とまで思っていました。
ところが娘によると、
ディズニーのキャラクター自体には、そこまで興味がなかった。
では、なぜあんなにプリンセスグッズを欲しがっていたのでしょうか。
気になって聞いてみました。
プリンセスが好きだったわけではなかった
娘の答えを聞いて、私は思わず笑ってしまいました。
「だって、みんなプリンセス大好きで、ハンカチとか手提げカバンとか持ってるんだもん」
なるほど。
さらに聞いてみると、
「遊ぶときもプリンセスごっこばっかりだったし、鬼ごっこになってもキャラクターの名前で呼びあってた」
とのこと。
つまり娘にとってプリンセスは、
「大好きなキャラクター」ではなく、「友達と一緒に遊ぶための共通のもの」
だったようです。
幼稚園でみんながプリンセスの話をしている。
プリンセスのグッズを持っている。
プリンセスごっこをして遊んでいる。
そんな環境の中で、娘も自然とその輪に入っていったのでしょう。
だから、家ではプリンセスの話をするし、プリンセスグッズも欲しがる。
親の私は、それを見て「プリンセスが好きなんだ」と判断していたわけです。
3~4歳なりに「みんなに合わせる」努力をしていたのかも
それまで私は、
「子どもって、好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」
くらいに考えていました。
でも、娘の話を聞いて少し見方が変わりました。
3~4歳くらいでも、
- 「みんなが持っているから、自分も欲しい」
- 「みんながやっているから、自分もやる」
- 「友達と同じものを知っていたほうが、一緒に遊びやすい」
ということを、ちゃんと感じていたんですよね。
もちろん、本人が「周りに合わせよう」と明確に考えていたわけではないと思います。
それでも、子どもなりに周囲を見ながら、友達との関係を作っていたのだと思うと、なんだか面白くなりました。
「なんだよー!好きじゃないなら、最初からそう言ってよー!」
と親としては思いましたけど(笑)。
同時に、
「あの頃なりに、友達の中で楽しく過ごすために頑張っていたんだな」
と思うと、ちょっと微笑ましくもありました。
じゃあ、本当に好きだったのはプリキュア?
「プリンセスよりプリキュアが好き」
と聞いた私は、
「なるほど。娘が本当に好きなのはプリキュアだったのか!」
と思いました。
実際、一時期はプリキュアをよく見ていました。
でも、これも後から考えると、ちょっと違ったんです。
娘が特に夢中になっていたのは、ストーリーではなく変身シーンでした。
変身シーンが始まると、ニコニコしながら画面を見る。
そして、何度も同じ変身シーンを見る。
一方で、物語の内容について聞いてみても、あまり覚えていない。
- 「誰と誰が戦っていたの?」
- 「この話はどういう話だった?」
と聞いても、あまりピンときていない様子でした。
どうやら娘にとってプリキュアは、
「かわいい女の子が、かわいく変身するところを見るのが楽しい」
というものだったようです。
プリキュアも、ずっと好きだったわけではなかった
しかも、プリキュアなら何でも好きだったわけでもありません。
2作品ほど見たのですが、2作目の途中くらいから、だんだん飽きてきました。
そして、そのうちアニメ自体を見なくなりました。
「プリキュア大好き!」という期間がずっと続いたわけではありません。
振り返ってみると、
プリンセスも「作品そのもの」が好きだったわけではなく、プリキュアも「作品そのもの」が好きだったわけではなかった。
娘の場合は、
- プリンセス → 友達との共通の遊び
- プリキュア → かわいい変身シーン
だったのかもしれません。
子どもの「好き」って、親が思っているより細かいんですね。
「キャラクターが好き」とは限らない
親としては、子どもがプリンセスのハンカチを欲しがれば、
「プリンセスが好きなんだな」
と思います。
プリキュアを何度も見ていれば、
「プリキュアにハマったんだな」
と思います。
でも、本人に聞いてみると、実は全然違うことがある。
娘の場合は、
- 「プリンセスそのものには興味がない」
- 「プリキュアもストーリーはあまり覚えていない」
という状態でした。
それでも、その時期はプリンセスグッズを欲しがり、プリキュアの変身シーンを楽しそうに見ていました。
だから、「好きか嫌いか」の二択だけでは、子どもの興味って説明できないんだなと思います。
下の子はプリンセスもプリキュアも通らなかった
そして、面白いことに下の子は、プリンセスにもプリキュアにもほとんど興味を持ちませんでした。
下の子は、どちらかというと上の子の影響を受けやすいタイプ。
上の子がハマったものを一緒に楽しむ、ということが多い子です。
ところが、ちょうど下の子がプリキュアにハマってもおかしくない年齢になったころには、上の子がすでにプリキュアから離れていました。
結果、
上の子がハマっているものを下の子が一緒に見る、という流れが起こらなかった。
もちろん、下の子本人がプリキュアに興味を持つ可能性もあったのでしょうが、我が家ではそのままスルー。
プリンセスも、プリキュアも、姉妹そろって大好きになることはありませんでした。
子どもの「好き」は、年齢や友達、きょうだいにも左右される
今回のことで、子どもの「好きなもの」って、本人の好みだけで決まるわけではないんだなと思いました。
友達が好きだから興味を持つ。
みんなが持っているから欲しくなる。
一緒に遊ぶために、同じキャラクターを知っておく。
きょうだいが見ているから、自分も見る。
逆に、きょうだいが興味を失えば、自分がその作品に触れる機会そのものが減る。
そう考えると、娘たちがそれぞれ違うものに興味を持ったのも、ある意味では自然なことなのかもしれません。
今は「本人が気に入ったもの」を一緒に選ぶ
プリンセスグッズを欲しがっていたころは、私は「娘はプリンセスが好きなんだ」と思っていたので、キャラクターものを選ぶことに特に疑問を持っていませんでした。
でも、その後は少し変わりました。
ハンカチや巾着など、必要なものを買うときには、
「どれが好き?」
と本人に聞いて、一緒に選ぶようにしています。
キャラクターものでもいい。
シンプルな柄でもいい。
そのとき本人が「これがいい」と思ったものを選べばいい。
親が「この子は○○が好き」と決めつけるより、その時々の本人の気持ちを聞いたほうが、結局は間違いがありません。
子どもの「好き」は、案外複雑
娘が幼稚園時代にプリンセスグッズを欲しがっていたことを思い出すと、今でもちょっと笑ってしまいます。
「プリンセスが好きなんだ」と思っていたのに、
本人は、
「みんな持ってるから」
だった。
そして「プリンセスよりプリキュアが好き」と言ったと思ったら、実はプリキュアも変身シーンが好きだっただけ。
その後は、あっさりアニメ自体を見なくなりました。
親から見ると、
「好き→ハマる→ずっと好き」
と考えてしまいがちですが、子どもの興味って、もっと軽やかに変わっていくものなのかもしれません。
その時に友達と楽しく遊ぶために必要だったもの。
その時に「かわいい!」と思ったもの。
その時期にたまたま身近にあったもの。
そんなもの全部が、子どもの「好き」になったりする。
だからこれからも、娘たちが何かを欲しがったときには、
「この子はこれが大好きなんだ」
と決めつける前に、
「どこが好きなの?」
と聞いてみようと思っています。
もしかしたら、親が想像していなかった答えが返ってくるかもしれませんから(笑)。
最後に
ちなみに、私自身はディズニープリンセスも、ディズニーそのものも、そこまで興味がありません。
もちろん、ディズニーが長く愛されている理由は分かります。
世界観もすごいし、キャラクターもかわいい。
ただ、なんとなく「私が求めるカワイさ」とは、ちょっと違うんですよね。
だから、娘がプリンセスグッズを欲しがっていたころは、
「この子、そのうちディズニーランドに行きたいって言い出すのかな……」
と、ちょっと思っていました。
そして正直なところ、
「できれば、そこまでハマらないでほしいな……」
とも(笑)。
もちろん、娘が本当に行きたいと言えば連れて行きます。
でも私の中では、
夢を買うには、夢が高すぎる。
入場料もそうだし、園内で楽しもうと思えば飲食やグッズにもお金がかかる。
そして、
夢をつかむにも、過酷すぎる。
人気のアトラクションに乗るために長時間並んだり、混雑の中を歩き回ったり。
「夢の国って、体力もお金も必要なんだな……」
と、つい現実的なことを考えてしまいます(笑)。
そんな私にとっては、娘がプリンセスにもディズニーにも、そこまで興味を持たなかったのは、正直ちょっとありがたいことでした。
そして今になって思うのは、娘がプリンセスグッズを欲しがっていたのも、プリキュアを見ていたのも、単純に「そのキャラクターが大好きだったから」ではなかったんだな、ということ。
友達と一緒に遊ぶためだったり、かわいい変身シーンを楽しみたかったり。
子どもの「好き」って、親が思っているより、ずっと細かくて複雑なのかもしれません。
これからも何かを欲しがったときには、
「この子はこれが好きなんだ」
と決めつける前に、
「どこが好きなの?」
と聞いてみようと思います。
……まあ、娘が突然、
「ディズニーランド行きたい!」
と言い出したら、そのときは腹をくくりますけどね(笑)。