「着衣泳って、何をするの?」
子どもが着衣泳の訓練を受けることになったとき、私は何となく、
「服を着たままプールに入って、浮く練習をするのかな」
くらいに考えていました。
我が子も同じだったようです。
七月下旬、着衣泳の訓練を受けることになった我が子は、正直、
「今やらなくてもいいのに。」
と思っていたそうです。
水難事故なんて、自分にはあまり関係ない。
そう考えていたからです。
ところが、実際に服を着たまま水に入ってみると、普段の水泳とはまったく違いました。
服が重くて動きにくい。
思うように浮けない。
プールから上がることさえ大変。
さらに、2リットルのペットボトルやビニール袋を使って「浮いて待つ」練習をしてみると、
「浮いて救助を待つ」ということも、何の練習もせずにいきなりできるものではない
と分かりました。
今回は、小学生の我が子が実際に着衣泳を体験した様子をもとに、
- 着衣泳とは何なのか
- 着衣泳では何をするのか
- 服を着たまま水に入るとどうなるのか
- 水に落ちたときは何をすることが大切なのか
- なぜ着衣泳を事前に練習しておく必要があるのか
を、我が子の体験談を交えながらまとめます。
- 着衣泳とは?何のためにするの?
- 着衣泳と普通の水泳は何が違う?
- 我が子は最初「着衣泳なんて今やらなくてもいい」と思っていた
- 着衣泳では何をする?我が子が実際に体験した5つの訓練
- 服を着たまま水に入ると、本当に動けない
- 「浮いて救助を待つ」が大切だと実感した
- 水に落ちたらどうする?着衣泳で身につけたい5つのこと
- なぜ着衣泳を事前に練習しておくことが重要なのか
- 一回の着衣泳だけで身につく?我が子が感じたこと
- 着衣泳を体験して、水難事故への考え方が変わった
- まとめ|着衣泳で大切なのは「泳ぐ」より「浮いて待つ」
- 次に読みたい記事
着衣泳とは?何のためにするの?
着衣泳とは、普段着などの服を着たまま水に入った場合に、どのように身を守るかを学ぶ訓練です。
普段の水泳では水着を着ています。
しかし、水難事故は水着を着ているときに起こるとは限りません。
川や海、池などで足を滑らせたり、水辺で誤って落ちたりすれば、服を着たまま水に入ることになります。
服を着たまま水に入ると、ぬれた衣服が体にまとわりつき、普段のようには動けません。
そのため、着衣泳では「服を着たまま泳ぐこと」だけを目的にするのではなく、
水に落ちたときに慌てず、浮いて救助を待つための方法を知ること
が大切になります。
我が子が今回の訓練で教えてもらったのも、
「無理に泳ごうとせず、浮いて救助を待つ」
という考え方でした。
着衣泳と普通の水泳は何が違う?
普段の水泳では、
- 「どうすれば速く泳げるか」
- 「どうすれば長く泳げるか」
といった泳ぐ技術を身につけます。
一方、着衣泳では、
「水に落ちてしまったとき、どうやって自分の命を守るか」
という視点が重要になります。
我が子は今回の訓練を通して、泳げることと、水難事故から自分を守れることは同じではないと実感しました。
普段なら問題なく泳げても、服を着たまま水に入ると、体の動かし方がまったく違うからです。
実際に水に入るまでは、我が子もそこまで深く考えていませんでした。
我が子は最初「着衣泳なんて今やらなくてもいい」と思っていた
着衣泳の訓練を受けることになった我が子は、最初からやる気満々だったわけではありません。
むしろ、
「今やらなくてもいいのに。」
と思っていたそうです。
水難事故なんて、自分にはあまり関係ない。
そんな気持ちがあったのでしょう。
そのことを父親と母親に伝えると、
「水難事故に遭ってからでは遅いよ。今のうちに身につけておくことが大切だよ。」
と言われました。
我が子は渋々、訓練を受けることに。
プールサイドには、我が子と同じくらいの年齢の子どもたちがたくさん集まっていました。
みんな少し緊張したような、ソワソワした様子だったそうです。
コーチからは、
- 実際の水難事故は服を着たまま起こること
- ぬれた服は重くなり、動きにくくなること
- 無理に泳ぐのではなく、浮いて救助を待つこと
などの説明がありました。
それでも、その時の我が子はまだ、
「本当にそんなことがあるのかな?」
と半信半疑。
ところが、実際に水の中に入ると、考え方が変わっていきました。
着衣泳では何をする?我が子が実際に体験した5つの訓練
今回の訓練では、実際に服を着た状態でさまざまな練習をしました。
服を着たまま浮く

最初に行ったのは、体を浮かせる練習です。
川などで流され、思うように体勢を取れない状態を想定します。
まずはビート板を胸に抱き、顔を水面から出して、背泳ぎのような体勢で浮きます。
足も浮かせます。
ところが、これが思った以上に難しかったそうです。
服が体にまとわりつき、思うように浮きません。
我が子は、
「背泳ぎって、こんなに大変だったんだ。」
と思ったそうです。
普段なら普通にできることでも、服を着た状態では難しくなる。
それを最初の練習で実感しました。
ビート板を外して、自分の体だけで浮く
少し慣れてきたところで、ビート板を外し、自分の体だけで浮いてみます。
すると、さらに体が重く感じました。
水を含んだ服が、下へ下へと引っ張るような感覚があったそうです。
コーチから、
「力を抜くと浮きやすいよ。」
と教えてもらいました。
しかし、それでも簡単には浮けません。
何とか浮こうとして、我が子は無意識にバタ足をしていました。
するとコーチから、
「普段は靴を履いているので、靴を履いたままだとバタ足はしにくくなります。」
と教えてもらったそうです。
我が子は以前、靴を履いたまま川に入ったことがあり、そのときにとても歩きにくかったことを思い出しました。
「こんな状態で普段と同じように泳ぐのは無理なんだ。」
と、少しずつ実感していったそうです。
ペットボトルを使って浮く

休憩中、我が子が気になったのが2リットルのペットボトルでした。
「こんなもので、本当に体が浮くのかな?」
と思ったそうです。
休憩が終わると、実際にペットボトルを使った練習が始まりました。
ペットボトルを抱え、上を向き、足を浮かせて浮く姿勢を作ります。
ところが、これも簡単ではありません。
慣れていないと、ペットボトルを抱えることに力が入ってしまい、うまく浮けないのです。
何度も練習して、ようやくできるようになりました。
そして始まったのが、
「2分間チャレンジ」
でした。
最初の30秒は、体勢を整えるだけで一苦労。
2分間が、とても長く感じたそうです。
さらに、
「救助が来るまでには、10分以上かかることもある」
という説明を聞きました。
我が子はここで初めて、
「こんなこと、練習もしていない状態で、いきなりできるわけがないじゃん!」
と本気で思ったそうです。
ビニール袋を使って浮く
次に使ったのは、ビニール袋です。
ビニール袋に空気を入れてしっかり握り、袋の底を水上に出します。
握った手は、空気が漏れないようにへその上に置きます。
文章にすると簡単そうですよね。
ところが、水の中でやってみると全然簡単ではありません。
我が子は、
「水さえなければ簡単な動作なのに、全然簡単ではなかった。」
と感じたそうです。
特に印象に残ったのが、パニックになったときの難しさ。
普段なら簡単にできることでも、水の中で焦っていると、同時にいくつもの動作をすることが難しくなります。
だからこそ、
「そんなときこそ、冷静にならなくてはいけない」
ということを実感したそうです。
水中で服を脱ぐ
訓練の最後には、水中で服を脱ぐ練習も行いました。
服が体にまとわりついて、とても脱ぎにくかったそうです。
ところが、一度水中にもぐってから脱ぐと、少し脱ぎやすくなりました。
普段、陸上で服を脱ぐのとはまったく違います。
「服を着たまま水に落ちる」という状況が、どれだけ普段と違うのかを実感できる練習でした。
服を着たまま水に入ると、本当に動けない

今回の訓練で、我が子が一番驚いたのは、
「服を着て水に入ると、思った以上に体が動かない」
ということでした。
普段の水泳なら、
- 泳ぐ
- 足を動かす
- 体勢を変える
- プールから上がる
といった動作は、それほど難しくありません。
ところが、服を着た状態では違います。
服が水を含んで重くなり、体にまとわりつきます。
さらに靴を履いていれば、足も動かしにくくなります。
そして驚いたことに、
プールから上がることさえ大変でした。
休憩になったとき、我が子はプールサイドへ上がろうとしました。
ところが、服が重くて思うように上がれません。
「川から岸に上がるときも、同じようなことになるかもしれない。」
そう考えたことで、水難事故が少し現実的なものとして感じられたそうです。
「浮いて救助を待つ」が大切だと実感した
着衣泳で繰り返し教えてもらったのが、
「浮いて救助を待つ」
ということでした。
水に落ちると、
「早く岸まで泳がなきゃ!」
と焦ってしまうかもしれません。
しかし、服を着たままでは普段のようには泳げません。
無理に泳ぎ続ければ、体力も消耗します。
そこで、まず落ち着いて浮くことを考える。
そして、利用できる浮くものがあれば使う。
その状態で救助を待つ。
今回の訓練を通して我が子が学んだのは、水に落ちたときには「泳ぐ」ことだけが正解ではないということでした。
水に落ちたらどうする?着衣泳で身につけたい5つのこと
今回の体験を通して、親子で特に大切だと感じたのは次の5つです。
まず慌てない
水に落ちれば、誰でも怖くなります。
だからこそ、まず落ち着くこと。
今回、ビニール袋を使った練習で、我が子は「パニックになると普段できることも難しくなる」と実感しました。
無理に泳ごうとしない
服を着たままでは、普段のようには泳げません。
「岸まで泳がなければ」と焦るのではなく、まず浮くことを考える。
これが着衣泳で教えてもらった大切な考え方でした。
浮いて救助を待つ
水面で浮く姿勢を保ち、救助を待つ。
「浮いて待つ」という選択肢を知っておくことが重要です。
浮くものがあれば利用する
今回の訓練では、ビート板、ペットボトル、ビニール袋などを使いました。
実際の水難事故では、その場にあるものや状況によって使えるものは変わります。
大切なのは、
「浮くものを利用する」という発想を持っておくこと。
そして、実際に水の中で使ってみると、思っていた以上に難しいことも分かります。
事前に練習しておく
今回、我が子が一番強く感じたのがこれでした。
「知っている」と「実際にできる」は違います。
水の中では、普段なら簡単な動作も難しくなります。
だからこそ、何も起きていないときに一度でも体験しておくことに意味があります。
なぜ着衣泳を事前に練習しておくことが重要なのか
我が子は訓練を受ける前、
「着衣泳なんて今やらなくてもいい」
と思っていました。
でも、実際にやってみると、
「こんなこと、練習していない状態で、いきなりできるわけがない。」
と感じました。
例えば、ペットボトルを使って浮く場合。
「ペットボトルを抱えて浮けばいい」と頭では分かっていても、水の中では、
- ペットボトルを抱える
- 体勢を作る
- 力を抜く
- 足を浮かせる
- 顔を水面から出す
という複数の動作をしなければなりません。
しかも、実際の水難事故では「怖い」「どうしよう」というパニックも加わります。
普段ならできることが、できなくなる可能性があります。
だからこそ、
何も起きていないときに、実際に体験しておくことが大切なのです。
- 「服を着て水に入ると、こんなに動きにくい」
- 「力を抜かないと浮きにくい」
- 「浮いて待つという方法がある」
- 「身近なものを浮くために利用できる場合がある」
こうしたことを知っているだけでも、いざというときの行動は変わるかもしれません。
一回の着衣泳だけで身につく?我が子が感じたこと
今回の訓練を終えて、我が子は、
「一回の訓練だけでは絶対に身につかないだろう」
と感じたそうです。
私も同じように思います。
一度できたことでも、時間が経てば忘れてしまうかもしれません。
また、実際の水難事故は、プールでの訓練とは状況が違います。
- 川なのか、海なのか。
- 流れがあるのか。
- 水深はどのくらいなのか。
- 服装はどうなのか。
- 周囲に人がいるのか。
そのときの状況によって、取れる行動も変わります。
だからこそ、
「着衣泳を一度やったから大丈夫」
ではなく、
- 水の中では普段通りに動けないことを知る。
- 浮いて救助を待つという選択肢を知る。
- 浮くものを利用する方法を知る。
そして、
焦ったときこそ、まず落ち着く。
こうしたことを繰り返し確認しておくことが大切なのだと思います。
着衣泳を体験して、水難事故への考え方が変わった
訓練を受ける前の我が子は、水難事故を「自分にはあまり関係のないこと」だと思っていました。
でも、実際に服を着たまま水に入ると、
- 「思ったように泳げない」
- 「浮くことも難しい」
- 「プールから上がることさえ大変」
ということが分かりました。
そして、ペットボトルやビニール袋を使って浮く練習をして、
「こんなこと、練習していない状態で、いきなりできるわけがない。」
と感じました。
訓練を終えた我が子は、
「機会があったら、今後も訓練を受けたい」
と思ったそうです。
最初は「今やらなくてもいいのに」と思っていたのに、最後には「やっておいて良かった」と思うまでになりました。
それだけ、実際に体験することで、水難事故への見方が変わったのだと思います。
まとめ|着衣泳で大切なのは「泳ぐ」より「浮いて待つ」
今回の着衣泳を通して、我が子が一番大きく学んだのは、
「水に落ちたら、普段のようには動けない」
ということでした。
そして、
「泳げるから、水に落ちても大丈夫」というわけではない
ことも、実際に体験して初めて分かりました。
着衣泳で大切なのは、単純に服を着たまま泳ぐことではありません。
- 水に落ちたら、まず落ち着く
- 無理に泳ごうとしない
- 浮いて救助を待つ
- 浮くものがあれば利用する
- 何も起きていないときに実際に練習しておく
こうした考え方を知っておくことです。
水難事故は、「自分には関係ない」と思っているときに起こるかもしれません。
だからこそ、何も起きていない今のうちに、一度でも着衣泳を体験しておく。
そして、水の中で自分が「できないこと」を知っておく。
それだけでも、いざというときに落ち着いて行動するための大切な準備になるのではないでしょうか。
最初は「今やらなくてもいいのに」と思っていた我が子ですが、訓練を終えた今では、水難事故を「自分には関係のないこと」ではなく、「誰にでも起こるかもしれないこと」と考えるようになりました。
親としても、今回の経験は、我が子にとって大きな意味のある訓練だったと思っています。